逃亡提督の第8話

メインストーリー最新作、part14です
黒崎の作戦の全貌が明らかに、
二人が車を動かし、艦娘達の注意をそらして、戦意を喪失させるという作戦。(短縮しすぎてすいません。)
黒崎が危険になることを知った彩翔は泣きじゃくって思いを伝えた。
今回は、第二篇で視点は松原凛でお送りします。

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黒崎さんの作戦を実行に移し、
私と須藤さんは…黒崎さんの作戦通りにそれぞれの車へと向かう…。
その最中に私は…

凛「須藤さん。」

彩翔(綾里)「はい。」

凛「実は…貴女の本名を彼に教えたの…。」

彩翔(綾里)「そうですか…。」

私は黒崎さんに須藤さんの本名を教えたと伝えた。
意外にも彼女の反応はそこまでの物では無かった。
感情的になるような事は…何も無かった。
そこで私は…

凛「須藤さんの…名前…[白鳥 彩翔]だっけ…? 素敵な名前よ。」

彩翔(綾里)「あっ、ありがとうございます。」

彼女の名前を褒めた。
すると彼女は恥ずかしそうにした。

凛「私…羨ましいなと思ったの…。 だから、貴女は…これから[白鳥 彩翔]として生きていくのも良いんじゃないかな…? 何て、私がこんな事を言っちゃおかしいだろうけど…。」

彩翔(綾里)「そんな事無いです! 私の…この名前を褒めてくれたのは…正直、嬉しいですよ! しかも…松原さんに言われたなら…///」

と、顔を赤らめて嬉しそうに話してくれた。

そして…外に出て…。
私は彼女から、こんな事を言われた。

彩翔(綾里)「あ、松原さん、歩きながらで私から一つ作戦を。 これは、後で黒崎さんにも伝えますので。」

と言って彼女は、別方向の階段から私の車がある方向へと行った。
そして、私は彼女と逆の方向へと向かい、キャンピングカーが停めてある場所へと向かう。

ガチャ…

キャンピングカーへと到着すると、鍵を開けて中に入り、車を動かしていく。

その際に確認したら、近くの茂みから女の子達が何人も出てきた、行動から見ておそらく[艦娘]と言われる人達だろう…。

私は、何も考えずに車を走らせた。

車を動かしてから暫くすると…

プルルルルッ!

凛「えっ、ちょっと!?」

何と、私のスマホが急に鳴り出した。
相手が誰なのかを確認すると、須藤さんだった。
流石に運転中に電話はまずいと思い、私は近くの駐車場のある場所に車を停めて出ることにした。

ピッ!

凛「もしもし? 須藤さん、いきなりどうしたんですか? びっくりしましたよ!?」

彩翔(綾里)『ごめんなさい、実は報告したい事が有って連絡したんです。』

凛「報告したい事?」

彩翔(綾里)『えぇ、実は松原さん、私達、今追い掛けられてるの、あの[艦娘]達にね。』

凛「はぁ…それで…。」

彩翔(綾里)『実は私、マンションの敷地内を出る時には数を確認しようと思ってゆっくり走らせて人数を確認したの、そしたら全部で"6人"、私達が出た後、彼女達はそれぞれ"3人"ずつで2手に別れて…行動をしたの。 つまり、どういう事か…分かります?』

私は最初、どういう事なのか…さっぱり理解できなかったが…良く考えれば…私は"チャンス"が来た事に気付いたのだ…。

凛「まさか…黒崎さんの近くに…[艦娘]は…いない!! それなら、黒崎さんは無事に逃げれるという事ですね!!」

彩翔(綾里)『そう!! だから、松原さん、こんな事頼むようでごめんなさい、黒崎さんに連絡して、事情や状況を説明して動くように連絡してほしいの。 良い?』

と、彼女は私に彼の連絡を頼み込んできた。
これに対しては勿論、断る理由も無い。
快く了承した、それを知った彼女は感謝して電話を切った。

そしてそれが分かった後、私は車を動かす直前で黒崎さんに電話を掛けることにした。

プルルルルッ…

凛「出ないかな…出てほしいな…。」

車を動かしながら…コールをするも…まだ出ない…。
心配になりながら…私は車を運転してく…。
すると…

黒崎『もしもし?』

何と彼の声が聞こえた、どうやら出てくれたようだ!

凛「あっ、黒崎さん! ちょっと、待っててくださいね、私、運転しているからスピーカーにします!」

と私は、運転しながら会話できるように、通話をスピーカーモードにした。

黒崎『松原さん、聞こえますか?』

凛「大丈夫です、聞こえます!!」

黒崎『おっ、それは良かったです。』

凛「えへへ。」

スピーカーモードになってるから、これで黒崎さんの声が良く聞こえる。

黒崎『あの、突然電話が来たから、びっくりして…どうしたんですか?』

凛「あっ、はい。 実は…」

私は須藤さんに言われた、マンション近くの状況や艦娘達の動向について報告した。

凛「なので…黒崎さんも安心してください…。 後は私達が出来る限り、頑張りますので…!!」

黒崎『分かった…!』

と言って、彼は電話を切った。
その後…私は、状況に応じて…どこかの店の駐車場に車を停めた。

ここで…[艦娘]達を待ち構えておくために…!

私は、お店の中に入って色々と物色して行く…
ある時、チラリとキャンピングカーの方を向くと…。

凛「(あっ、誰か覗いている…。 あれか…!!)」

私は、キャンピングカーを覗く人影らしき物を見つけ、速攻でキャンピングカーへと戻ることにした。

そして…正体を見ると…
やはり…茂みにいた彼女達だった。

そして彼女達は私を見つけると、車を調べてほしいと頼み込んできた。
これも黒崎さんの予想通りだった…。
私は、彼女達との攻防を繰り広げて、暫くしてその許可を出した。
すると許可を出したら、直ぐ様、探し始めた。
だが…どうやっても…目的の物は見つからないのだ…それでも必死に探していく彼女達の姿を見て…私は、笑いを堪えるので必死だった…。

凛「(ブプッ…www 本当にバカだ…www 探してもいないのに…www ブフッ…www)」

その笑いを耐える為に、私はそれに対して表情を辛辣な物にした、それも有ってからか彼女達は私が苛立っていると思って、余計に焦りだした…。
そして、見つから無かった事で探すのを止めた事を見計らい…私は…

凛「これで満足ですか…? (クククッ…ヤバッ…www)」

と…笑いを堪える為に…少し苛立つ様子で彼女達にそう言った。
すると彼女達は…青ざめた表情で…一斉に…

艦娘達「「「……申し訳有りませんでした!!」」」

と言って、頭を下げて謝罪した。
その光景に私は、心の中で大いに喜んだ。

凛「全く…買い物しようと思ったのに…無駄な時間を…取り敢えず、疑いが晴れたならもう良いですよね? では…」

と言って…私は…再びお店へと行った。
お店に入っていきなり私は…。

凛「フフフフフッ…ヒヒヒヒヒッ…あの焦った顔…マジでウケるわ…www 本当に…黒崎さん…スゴいわ…www あの青ざめた顔…写メに撮って…二人に見せたかったわ…フヒヒヒッ…www」

と溜め込んだ笑いを放出させた。

買い物を済ませてキャンピングカーへと戻ると…
彼女達の姿はもう無かった。

どうやら…用は済んだ様子。

凛「よしっ、後は連絡して…二人と合流…っと!!」

ブロロロロロ…

私は、キャンピングカーをまた動かした…。