逃亡提督
メイン第15作

第2話

奄美鎮守府はもう今では存在しない鎮守府。
そうなった原因は…黒崎が関係してる…?
前話の衝撃の告白を遂げた最後…今回からは[奄美鎮守府]が黒崎とどんな関係があるのかが分かってきます。

黒崎視点です!!
夏菜「お兄ちゃん…どういう事なの?」

夏菜が不思議に思い、私に聞いてくる。
だが、それに異を唱えたのは石本さんだった。

明美「それは違います、確かに黒崎さんが関わっている事は事実ですが、黒崎さんが潰した訳ではありません!!」

夏菜「え、そうなんですか?」

明美「…奄美鎮守府は今から3年程前…ある事件がきっかけでその埋め合わせとして…潰されました。」

夏菜「え…まさか…それって…!」

私の思い出したくもない出来事…今思えばあれが全ての始まりだな…。

明美「はい、3年程前に起きた[大本営襲撃事件]…。 あれによって、海軍は大きな損害に見舞われてしまいました。」

あの悪夢の出来事…。
その被害を食らった鎮守府がまさに[奄美鎮守府]…。
そして石本さんはさらに話を続けていく。

明美「あの事件で大きな損害を負った軍は、何とか立て直そうとしましたが…そのダメージは想像以上で…とてもじゃありませんが…莫大な費用で経営も維持も出来ない危機的な状況にありました。 必死な削減も行いましたが…それでも…。」

薫「現に…あの時の軍は…現代では考えられない程の大赤字に見舞われましたから。」

明美「はい…そして、上層部が必死になって考えた苦肉の策が…鎮守府を解体する…いわば、鎮守府の管理を放棄するという事です。」

黒崎「その対象に選ばれたのが、[奄美鎮守府]…。」

明美「えぇ…。」

鎮守府一つの年間の費用は、規模にもよるが多いところでは数百億にも及ぶ…。
赤字の埋め合わせとして…鎮守府の管理を放棄するなら丁度良い事だ。

だが…気になるのは…。

黒崎「それで…[奄美鎮守府]に所属してた艦娘の人達はどうしたんですか?」