黒崎の3年間 第29話です

迎えた新潟の冬、凍えるような寒さに彼は住んでいる部屋で震えながら布団の中で考えていた。
貯蓄はそれなりに貯まってるものの、目的とするバイクがどのくらいの値段なのかは分からない為、彼は新潟の滞在を延長することにした。
そんな彼に…

黒崎 所持金 52万8152円
店長「黒ちゃん、この盛り合わせ7番テーブルに持ってって。」

黒崎「分かりました!」

また今日も深夜の居酒屋アルバイトをこなす私。
3つ掛け持ちも確実に慣れてきて、もう1つバイトを増やしたいと考えてしまう始末だ。
まあ…私自身もそこまで若くは無い…。
まだアラサーとは言え、どこかで倒れても大変だからな。

ただ、ここまで掛け持ちしてて普通の人ならグロッキーレベルだろうが…
まあ、あの鎮守府での生活に比べたらまだ良い方だ。
疲れだけなら人間休めば何とかなる。

黒崎「ふぅ…。」

7番テーブルに刺身盛り合わせを運び終えた私。
調理場に戻ると

店長「黒ちゃん、突然で悪いが…このジョッキ4つ3番テーブルに持ってってくれねぇか?」

黒崎「あ、構いませんよ。」

今度は3番テーブルにジョッキを4つ持ってく事となった。
やはり時期が時期だけに、注文が殺到するのも無理は無い。
年末のシーズンは忘年会やら何やらで大騒ぎだろうからな。

私はジョッキ4つを持って3番テーブルの所に置こうとした。

黒崎「お待たせしましたー…。」

「センキュ~♪」

「おっ、やっと来たか。」

黒崎「それでは、ごゆっくりどうぞ~。」

私は平静を装って3番テーブルにジョッキを置いた後、早歩きで調理場に戻った。

黒崎「バレてる…いや…普通に話したから違うはずだ…。」

調理場に戻るやいなや、私は冷静さを欠いてしまう…
その理由は勿論…。




































黒崎「なんで…何でアイツらがぁ…!!?」

あの忌々しき例の艦娘達がいたからだ…。
来ていた艦娘は妙高型の4人だ。

黒崎「まさか…バレたか…?」

バレたか心配にはなるが、今は仕事中…平静を装って仕事に再び集中する事にした。