逃亡提督
メイン第17作

第7話です

艦娘達は無期限の減給処分とされた。
薫にしてみれば納得しない処分では有ったが…。
ただでさえも、ひもじい生活が更にひもじい生活になるのは彼女達にとっては苦痛と辛い罰だと思います。
今回は、明美と薫の会話のやり取りとなります。
次回最終話です。

視点は薫です。
処分が下された後の夜…私のスマホに石本さんからの連絡が来ていた。
私はそれに出て石本さんと話をしてる。

勿論、話題は…例の艦娘襲撃の話…。
私の意思は…。

薫「艦娘達に容赦はしないわ…襲撃して軍にも痛い目に遭って貰うわ。」

勿論変わらず、襲撃をする事だ。

明美「襲撃は私も賛成ですが、それよりも薫さん…肩は…?」

薫「何も問題ないわ。 少し休めば良いわ…。」

明美「あまり無理はしないでくださいね。」

薫「えぇ…分かってるわ…。」

本当は肩が辛いが…今はそんな弱音を言ってる場合では無い…。

明美「ただ、薫さん。 何故、全員を重傷させるのでしょうか…?
ホームレスの人達を護りたいのならば…そんなにしなくても良いのでは?」

ここで石本さんから、私が何故あいつらを一人残らず重傷にさせるかを聞いてきた。

薫「…兄の為よ…」

明美「えっ?」

私は正直に答えた。
それに拍車が掛かったのか…ここから私は口調が荒くなってきた…。

薫「あいつらがお兄ちゃんに近づかない様にする為よ。 現に葉山のせいでお兄ちゃんは、犯罪スレスレの行為に至る所だったから!!」

明美「ですが、その大元は…」

薫「明美さん、私はさっき…"あいつら"って言ったわよね?」

明美「はい…まさか…!?」

薫「艦娘どもや軍の連中が、お兄ちゃんの元に来る可能性があるからよ。」

明美「ですが、流石に…。」

薫「黒崎さんの妹さん、夏菜さんは…あの艦娘達に3年間に渡り監視生活を送られたのよ。 そう考えれば、奴等がお兄ちゃんの元に来る事もあり得なく無いわ。」

明美「…それは何とも言えないですね…軍はそこまで腐ってるのですか…。」

石本さんでも分かるのだろう…と言うよりも私にしてみれば…。

薫「それはもう3年以上前からよ、あいつらは腐りすぎて落ちる所まで落ちた連中どもよ? 艦娘にする目的も…そう、表向きでは人類の為と言ってるけど、轟沈したら勝手に戦死扱いして…しかもその轟沈させるかどうかも提督の支持次第…。」

明美「確かに…もうあの組織は修復できないかも知れませんね。」

薫「あの艦娘達も、鳳翔さんの警告一切聞かないで好き勝手動いてたから、そのせいで…黒崎さんは…!!」

明美「…そうなると、ただ怪我させるだけじゃ…物足りなくなりますね…。」

石本さんもようやくで分かっただろう…私があんな真似をする理由が…。

薫「それに軍だってバカじゃないわ。 奴等は案の定、怪我した艦娘達を軍の病院に移送したとの事よ?」

明美「そうか…成る程…移送したのは…外部にあいつらの目的が外に漏れるのを防ぐため…ですか…。」

本当に恥ずかしい連中…自分達のやってる事が露見しない様にわざわざ移送までするなんて恥ずかしいわ…。
腐りすぎてて…どうにもならない。

薫「おそらくね、まあ…そうなれば軍も苦しくはなるでしょう。 艦娘達は、大きな処分負ってるのに命令違反で勝手に動いてるわけだから、けどあいつらはそんなのお構い無しよ。 どうせ、また動くわ…。」

明美「骨の折れる作業ですね…。」

薫「でも…あいつらの思い通りにはさせないわ…。 絶対に…守って見せるわ…。」

明美「私も軍には恨みがあります…。 一緒に頑張りましょう…。」

お互いに軍を潰す事を決意した私達、その後は電話を切って、私はベッドに入って寝ることにした。

薫「お兄ちゃん…。」

その際にお兄ちゃんの事が心配だったが…。